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2012年06月11日

電池基板というもの

ちょっと前に『電池基板という問題もあり、古いゲーム基板はどんどん消滅していく運命にあるという
基板自体の問題もある』という日記を書いていましたが、今日はその『電池基板』についてちょっと
説明してみます。

アーケードの古いゲーム基板というものは下の写真のような形をしています。
基板

(ちなみにこの写真の基板は『電池基板』じゃないです)
この基板というものは形状や回路構成などは様々で、メーカーによっても違うし、ゲームの種類に
よっても違ったりします。
だからこの写真はアーケード基板の一例ということになります。

システム基板という同じ形状の基板を使用して、ROMなどを変更して違うゲームを動かすことが
出来る基板もあります。
その基板が故障するまで動作してくれる商品ならばいいのだけど…世の中には基板の中に内臓された
電池が切れると全く動作しなくなるものも多いです。
そのような基板を『電池基板』と呼んだりします。

電池基板の一例を挙げると…古くはオルカのリバーパトロール、UPLやニチブツの一部の基板、
セガのシステム基板(システム16、24等)、カプコンのシステム基板(CPS2等)などなど色々と
あります。(ここに挙げたもの以外でもいっぱいあります)

ハード的な仕様としては…セキュリティ機能付きのCPUを使っていたり、基板上にCR2032
やER3などのリチウム電池を搭載していたりしてバックアップRAM上にプログラムの一部を置いていたり
暗号の復号キーをバックアップメモリー上に持っていたりして暗号化されたデータをを復号して
使用したりするものが多く、いずれも電池が切れるとプログラムが正常に動作しなくなるため、
基板が動作しなくなります。

よって…これらの基板は数年経って電池が切れると故障基板となってしまうってことです。
カプコンのCP系は今でも電池切れのメンテナンスをしてくれるらしいけど、他のメーカーは
電池切れになったものはもう復活できないという対応のところが多いです。
基本的に『電池切れ=基板死亡』ってことですね。

これが『電池基板問題』というものの内容です。
このような基板が多いので将来的にはどんどん動く基板が減っていくことになります。
いわゆるオールドゲームと呼ばれるものは年々正常に動く基板が無くなっていっています。

また、電池基板じゃない古い基板も徐々に少なくなっていきます。
これらが減っていく原因も基本的に故障なんですが…部品がなくなったり、コスト的に合わなく
なってきたり、商品ラインナップ的に対応ができなくなってきたりという理由で、どんな基板も徐々に
メーカーは修理対応しなくなっていきます。
またメーカーは過去の基板を保存しておくこともしないので、資料もどんどん無くなっていきます。
なので、徐々に基板の現存数が減っていくんですな…。

というわけでアーケードのゲーム基板は、今後も時間が経つにつれてどんどん減っていきます。
あと10年もしたらゲームセンターにオールドゲームが置かれることはほとんどなくなって
しまうのかもしれません。
ま、それ以前に消費税が上がった瞬間にゲームセンターという商売が無くなるかもしれませんが…(苦笑)

家庭用の現行機にどんどん移植されるといつでも楽しめていいんですけどね…。
開発コストの高騰と、利益が割に合わないという理由からこれも望み薄なんだよなぁ…(しみじみ)
基板が動いているうちにどんどんあそんでおくしかないですな…。


rem_nao at 23:01│Comments(0)TrackBack(0)業界バナシ 

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